逢いたい...
2012年 05月 02日
毎年のように、2月の日展の頃と5月の新緑の季節になると
展覧会の案内状が届き、
私はひとりで、あるいは高校時代の美術部仲間と一緒に
先生の絵を観に行きます。
運がよければ先生にお逢いできてロビーでお話したり、お茶を飲んだり・・・
もう何十年も続いていて、
私の人生の中でかけがえのない時間でした。
高校2年の夏。
学校には内緒で ( ばれたら先生はクビでしたが、、)
先生と美術部員十数名で、長野までスケッチ旅行に出かけたことがあります。
夜中までしゃべり、ロッジに皆で雑魚寝をしたのもよい思い出。
その時、先生は28歳でした。
スペインが好きで、スペイン人のようなどこかひょうひょうとした大らかさと
優しさと画家としての見る目を持った鋭さと。どこにもない魅力で、
描かれる絵もやはり先生らしさに溢れていました。
昨年の夏。
先生の絵画教室に通っている友人から、スペインへのスケッチ旅行に誘われた私は、
もう描いていないこともあり、断ってしまいました。
先生は誰にも話さなかったんですが、
再び癌に侵されていて、
これが最後のスペインと覚悟をされていたのでは。。
昨年の秋に、そんな大切な尊敬する先生を失って、
今も心の片隅には、悲しみと後悔と感謝の気持ちが入り混じります。
先日、5月の展覧会に入選した友人から案内状をいただきました。
もう先生にはお逢いできませんが、今もがんばっている友人の絵と
先生の最後の絵に逢いに行ってきます。
by nono_ra
| 2012-05-02 11:51
| 思うこと
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