小さなもの 古いもの お花のある暮らしが好き。もの作りと何げない日常を 綴っています。


by nono_ra
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

逢いたい...




毎年のように、2月の日展の頃と5月の新緑の季節になると
展覧会の案内状が届き、
私はひとりで、あるいは高校時代の美術部仲間と一緒に
先生の絵を観に行きます。

運がよければ先生にお逢いできてロビーでお話したり、お茶を飲んだり・・・
もう何十年も続いていて、
私の人生の中でかけがえのない時間でした。




高校2年の夏。

学校には内緒で ( ばれたら先生はクビでしたが、、)
先生と美術部員十数名で、長野までスケッチ旅行に出かけたことがあります。
夜中までしゃべり、ロッジに皆で雑魚寝をしたのもよい思い出。
その時、先生は28歳でした。


スペインが好きで、スペイン人のようなどこかひょうひょうとした大らかさと
優しさと画家としての見る目を持った鋭さと。どこにもない魅力で、
描かれる絵もやはり先生らしさに溢れていました。


逢いたい..._f0167007_11553775.jpg




昨年の夏。
先生の絵画教室に通っている友人から、スペインへのスケッチ旅行に誘われた私は、
もう描いていないこともあり、断ってしまいました。


先生は誰にも話さなかったんですが、
再び癌に侵されていて、
これが最後のスペインと覚悟をされていたのでは。。



昨年の秋に、そんな大切な尊敬する先生を失って、
今も心の片隅には、悲しみと後悔と感謝の気持ちが入り混じります。




先日、5月の展覧会に入選した友人から案内状をいただきました。
もう先生にはお逢いできませんが、今もがんばっている友人の絵と
先生の最後の絵に逢いに行ってきます。



にほんブログ村 ライフスタイルブログへ
by nono_ra | 2012-05-02 11:51 | 思うこと | Comments(0)